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素晴らしい景観を誇るベトナムとラオスの国境

バスと乗客は別の流れになった。なにしろこのバスは後ろの座席にニンニクやらジャガイモ、そしてネズミまで積んでいるのだ。いってみれば半分はトラックなのであって、その通関検査があるのだろう。ベトナム側のイミグレーションで出国審査を終えて、建物を出ると、その前は広場のようになっていた。一本の坂道があった。どうも峠のピークにベトナム側のイミグレーションがあり、そこから坂道をくだったところにラオス側のイミグレーションがあるようだった。

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分水嶺から流れ落ちる川に沿って道はつくられているようだったが、イミグレーション前の広場からは、眼下にあるはずのラオス側の建物は見えなかった。風邪も抜け、気分は軽かった。僕は思い切り深呼吸をしてみた。ベトナムとラオスの間につづく山岳地帯を覆う木々が発する精気のようなものが、肺にスーッと入り込んでくる。山の頂だけに朝陽が当たっている。その眺めに目を細めながら、ラオスに向かう坂道をくだりはじめた。いい国境だった。その距離は1キロほどあっただろうか。やがて谷に沿って門らしきものが見えた。そこがラオスのイミグレーションのようだった。